歯科医師のやりがい

歯だけでなく患者の健康そのものを守る

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難しい治療

歯科医師は歯にできた疾患を繊細な治療によって治します。場所が場所だけに治療によっては非常に難しく、時間や神経を使うことになるでしょう。 中には技術的に個人の歯科医師では対応できないような患者に対する治療をすることもあります。 そういった難しい治療、手に余ると思っていた治療が見事に完了できた時には、歯科医師としての技術力の向上を感じ、やりがいを感じることになるでしょう。
歯の健康や噛み合わせは人間の健康に密接に繋がっており、一見歯に関係ないような部分にも影響すると言われています。 実際に入れ歯や歯並びを調整することで、頭痛や肩こり、内臓疾患などが良くなったという話もあります。 特に歯や入れ歯の調整で身体に感じていたさまざまな不調を取り除かれると、歯の重要性と歯科医師の仕事の大切さを痛感するでしょう。 歯や口腔内の治療で、想定していたよりも大きな効果を出したと実感すること、患者にそう思ってもらえて感謝されることは、歯科医師にとって非常に喜びを感じる瞬間です。
患者の口腔内の不具合を治すということは、その患者の身体全体の調子をよくすることに繋がるのです。

歯科医師の適性

歯科医師は患者の歯を削ったり噛み合わせを調整したりと、非常に細かな作業をする必要があります。 噛み合わせの調整では0.1ミリ単位での作業が必要となるため、細かな作業が得意な人が歯科医師に向いてるでしょう。そういった細かな作業には集中力も必要となります。 粗雑な治療を行ってしまうとそれが原因で余計に症状が悪化することもあり、少し間違えただけで大問題に発展することもあります。 また口腔内の治療は一通りではなく、患者の状態や症例によって異なった治療方法の中から選択することになります。 疾患に対して型通りの治療をすればよいというわけではなく、患者の希望を出来るだけ聞き、患者の求めに応じてさまざまな処置を施す必要があります。 技術の進歩によって新しい資材や治療法も生み出されていますので、それらを積極的に取り入れることも必要です。
患者から頼られる、信頼される歯科医師となるには、歯科医師になった後も専門誌などで知識を得たり技術講習に行ったりと、向上心を持って熱心に勉強をする姿勢でいることが大切です。 そして人の話をよく聞いて相手の気持ちを汲み取り、その人の立場に立って物事を考えられる人が歯科医師には向いています。

歯科医師の1日

歯科医院では基本的に治療は予約制のため、患者が遅れてきた場合や飛び込みの患者が入った場合を除いて大きく予定時間がずれるということはありません。 そのため時間を計算しやすく、定時に帰りやすい仕事と言えます。歯科医院の午前の診療時間は9時~12時半が多いでしょう。 歯科医院では複数の患者の治療予定を30分あるいは1時間刻みで組みます。そして効率よく歯科衛生士や歯科助手の助けを借りながら、時間内に治療をすることが求められます。 治療によっては複雑なものや時間がかかるものもあり、非常に神経を使いますので気を抜くことはできません。 そのため昼間の休憩時間は大切な時間で2時間ほどあり、午後の診療は3時からと遅めの歯科医院が多いでしょう。 診療が問題なく終われば定時に帰宅できますが、夜間が自由時間かといえばそうでもなく、難しい治療計画を立てたり学会や研究会に参加したりと、勤務時間外にも仕事をすることがあります。 学会や研修会は水曜日の夕方に行われるか、もしくは平日の18時以降のことが多いと言われています。 勉強熱心な歯科医師ほど多くの学会や勉強会に参加することになるでしょうから、その分夜は遅くなりがちでしょう。